MOB SQUAD

Dragon Ashが自身のレーベル「MOB SQUAD」を立ち上げ、そのオムニバスアルバムとなる作品。「TMC」ほどのパンチは無いです。他アーティストとのクオリティーの差と、テイストの広がらなさがイマイチに感じたオムニバス。良く言えばまとまってるのですが、もはやDragon Ashだけでいいじゃんっとも思えますね。

『MOB SQUAD』(モブ・スクアッド)は、Dragon Ash、麻波25、SOURCEのスプリット・アルバムである。
レーベル「MOB SQUAD」所属のアーティスト達が参加(麻波25は2004年に、SOURCEは2007年に解散している)。wikipedia

1.MOB SQUAD / Dragon Ash feat.PASSER,HUNTER,黒兄,ONO-G

ドライでヘビーな、機会的にも聞こえるギターリフの音がかっこいい。「Fantasista」あたりからラウドなサウンドの音色が変わりましたね。歪ませるだけではなく、カラッと重たいサウンド。rhymeもlyricも、テンポのハズしを入れたりハミングを歌ったり、Dragon Ashのラップがかっこいい、Kj色が出てきました。Dragon Ashの11thシングル「FANTASISTA」のカップリング収録曲。

2.Revive / Dragon Ash

すごく単純なコード進行と、ディストーションが効いた重めのリフだけですが、Dragon Ashならではの曲の展開と、Kjの巧みな歌い方が光る楽曲。このあたりの楽曲から、これまでとリリックに違いが生まれてきましたね。これまでの攻撃的な歌とは違い、美しくも儚い…そんな情景が思い浮かぶ歌詞です。サビではロックなサウンドが響きわたります。

空虚な自尊心の向こう側へ再生の旅に出るんだ。

そろそろ行かなくちゃ 自分の道を見つけるって決めたんだから

いたく混沌と渡れし闇を裂いた 歪んだ明日と街並をライトアップ
月日の積み木を今重ね 絶え間なく掲げよ決して消えぬ松明
微風吸い込んで咲き誇るなら 汗吹き飛んで幸心から笑え
まだ爪跡残したままで もう少し奏で
陽はいずる 幸あれって街へ 揺らいだ海へ船出を照らして
痛み降る 真下で根ざして 歌えば次ぎへ行かれと急かして

苦しくもがいた末に立ち上がる情景が見える歌詞です。これは彼らの成長や進化の証なのでしょう。これまでとは一変して、かなり歌詞に深みが出てきます。

イントロはJB(ジェームス・ブラウン)の楽曲からのサンプリングで、「公開処刑」のKダブシャインのパンチライン「もう一度ジェームスブラウンから聴け」のアンサーではないかと言われています。

3.Massy Evolution / Dragon Ash

クリアなギターとベースの音のイントロから始まる、リフが美しい曲。暗く沈んでいる曲ですが、サビではきっちりアゲサウンドです。クリアなイントロから、ベース音だけ残したり、倍テンのブレイクビーツを響かせたり、かなりメロのサウンドの構成に凝った内容になっています。

4.Thousand Times / Dragon Ash

ベースとスクラッチの音、歌詞が響くバラードナンバー。そして、Dragon Ash史上ベスト5に入るであろうこのフレーズ。

隙間は埋められないのに 好きな歌は捨てれないのに

5.Potential / SOURCE
6.SANCTUARY / SOURCE
7.Turn up / SOURCE
8.WALKING WITH GLOW / 麻波25
9.BEATS OF CLAPPING / 麻波25
10.GET YOUR TOMORROW / 麻波25

11.MOB SQUAD II / 麻波25 feat.Kj,黒兄,ONO-G

Kjのフレーズだけで良いのでぜひ聴いてください。音もいりません。2001年からたった2年で、これほどまでにrap(rhyme、lyric)が変わるものでしょうか。テンポをハズしたり、ラップ中にメロディーを歌ったり、以降のDragon Ashスタイルになっていきます。声も、枯れた→渇いたっていうイメージになってきましたね。しかし、音はほんとうにカッコ良くありません。