Viva La Revolution

『Viva La Revolution』(ヴィヴァ・ラ・レヴォリューション)は、Dragon Ashの5枚目のアルバム(フルアルバムとしては3枚目)。1999年7月23日 にリリース。
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1. Intro

タイトルの訳「革命万歳」のとおり、何かが始まる助長をかんじさせる幕開けのインスト曲。鳴り響くファンファーレ&シンバル音から始まりターンテーブルの電子音が混じり合う、1.と2.Communicationのつながりが本当に上手い。

2. Communication

シングル「I LOVE HIP HOP」のラップを流用して、1.のインストからの流れにに乗せた楽曲。たしか、「I LOVE HIP HOP」は権利上の問題で使えなかった?でも個人的には原曲よりも磨きがかかってると思われます。ギターを省いたにも関わらず、疾走感が足されたリズムとボーカルで、このアルバムにぴったり。

3. Rock the beat

ギター無しのトラック。DJとドラムとベースとラップ。イントロのドラムの入り方がかっこいい、他の曲に比べて甲高く聴こえる(気のせい?)ギター音がないのにも関わらず跳ねてる曲。この頃から、ギターが無いDB+turntableの楽曲が増えてきましたね。最近の楽曲と比べてしまうと確かに稚拙なリリックですが(とくに日本語歌詞)、この時代にこれをやり遂げたのは「革命児」の肩書きがしっくりくるほどカッコイイ。まさに「俺らなりのHIP HOPサウンド開眼」ですね。歌詞の中に「ZEEBRA」が登場する噂の曲。

4. Humanity (album version)

シングル「Let yourself go, Let myself go」カップリング曲のリミックス。こちらの方がバンドリズムっぽく、本アルバムの(とくに前後の曲)雰囲気に合わせたリミックスになっている。ベースのメロディーだけで充分曲になるほど、ベースラインはカッコイイ。チェケラッチョ、チェケチェケラッチョ。

5. Attention

ライブとサッカーを題材にした5.Attentionはベースラインがキレイな曲。この頃の(サビは歌わない)曲の構成はHipHopの影響でしょうか。liveでは歌詞をつけて歌ってたりします。それもカッコイイ。ここまでRockにHipHopの要素を入れた新しい音楽を提案し「革命」を振りかざします。そして、馬場さんのベースがキレッキレの曲です。このころのDragon AshはRAPボーカルを楽器のように曲に取り入れていたので、BGはわりとシンプルな構成が多いです。

6. Let yourself go, Let myself go

そして先行してその意思を見せつけた作品4thシングル、6.Let yourself go, Let myself goでこれまでのRock革命は完成しました。

7. Dark cherries

一変して緩やかな楽曲の7.Dark cherriesで落ち着かせてくれる。タイトルはKjのスノボのチーム名らしい。スノーボードの事を歌った全英歌詞です。これまでのヒップホップ要素のおかげで、緩やかで優しい「Public Garden」の頃をイメージさせるチューンのはずが、おしゃれBGMっぽく聴こえてくるから不思議。

8. Drugs can’t kill teens

せっかく落ち着けたのにやってくれます、静かなギターのイントロから急に上げてくる、8.Drugs can’t kill teens。速いテンポのパンク調のナンバー。このあたりの楽曲も、早いテンポと歪みのギターとかすれたKjの歌い方、Dragon Ashらしい曲ですよね。タイトルの和訳が「ドラッグは10代を殺せない」。名言。

9. Just I’ll say

自分たちの音楽にどんなことでも取り入れてくる、とういうことがわかる。9.Just I’ll sayは、軽快なリズムのスカ調ロックチューン。哀愁と歓喜をミックスさせたようなメロディーラインはDragon Ashの十八番。恥ずかしがり屋のKjらしく英詞に込めていましたが、ある特定の人に向けたようなメッセージソングに聴こえますね。

10. Fool around

そのままの勢いで、10.Fool around。サビの最後の「Don’t rush」というフレーズが好きです。「Dragon Ash」と韻を踏んでいるのか、と密かに思い続けてます。「Mustang A Go Go!!!」に続くkjの愛車を歌った曲らしい。歌詞の意味は後で知りましたが、言われてみれば確かに不思議と車乗りっぽいナンバーに聴こえてくる。

11. Freedom of Expression

10thシングル「I LOVE HIP HOP」カップリングナンバー。ツアータイトルにもなりましたね。ギターとベースラインのメロディーが美しいイントロと、サビの歪みをきかせたディストーションサウンドの相性がかなり良い。nirvāṇaのSmells like teen spiritを思わせる、グランジ調の曲構成。過去のDragon Ashの良いところを詰め合わせた名曲です。だからシングルでは出さなかったんでしょうね。あくまで過去の産物だから。

12. Nouvelle Vague #2

ボサノヴァ調のインタールード。仄暗いイメージと悩ましげな女性コーラスがとてもしっくりくる、アルバムの構成を仕切る良い曲。

13. Viva la revolution

どんなliveやフェスの最後でも、アンコールを求める時にファンが叫ぶ。締めに聴きたいベストソング Viva la revolution。アルバムのタイトルナンバー。ここまでこの曲に歓喜の声が集められるのは、やっぱりティーンの先頭に立っていた彼らの前向きなメッセージと、決して置いていかず背中を押してくれるようなメッセージに、共感を得る人がたくさんいるからなんでしょうね。雑誌ROCK’IN JAPANのロングインタビューでも書いてましたが、「屋上で曲を聴いて自殺を辞めました」って、きっとこの曲なんだろうな。トラックは単調なリズムとメロディなのですが、3つの曲構成の中で、Kjの歌い方とキーを変調しながら歌っているため、物語のように聴ける名曲。1998年に発売されたTin StarのVivaをサンプリングした曲。

14. Grateful Days

5thシングル。featuringゲストに、ZEEBRAとACOを迎え、初のオリコンチャート1位を獲得した作品。過去すべての作品の中でもDragon Ash史上最大のヒット曲となっている。スマパン(スマッシュパンプキンズ)の「Today」のギターラインがサンプリングされていて、コード進行はほぼパッヘルベルのカノン。3者の声のバランスがすごく良い楽曲。「俺は東京生まれHip Hop育ち」のZEEBRAのフレーズは社会現象になるほど、一躍有名になりましたね。

15. Outro

インタールード。

16. HOT CAKE

インスト、桜井さんの寸劇を経て、ボーナストラック16.HOT CAKE。9.Just I’ll sayと同じく、特定の人へ向けられたメッセージソングになっています。長年ファンの間では隠れた名曲と言われていますね。力強いドラム&ベース、少し歪ませたコード進行のギター音、優しいボーカル声…強調はシンプルですが、Dragon Ashでは珍しく3拍子リズムの楽曲構成。このナンバーだけでこのアルバムを買う価値ありって曲ですよ。

No.titlerate
1.Intro
2.Communication
3.Rock the beat
4.Humanity (album version)
5.Attention
6.Let yourself go, Let myself go
7.Dark cherries
8.Drugs can’t kill teens
9.Just I’ll say
10.Fool around
11.Freedom of Expression
12.Nouvelle Vague #2
13.Viva la revolution
14.Grateful Days
15.Outro
Bt.HOT CAKE

これまでの彼らの培ってきた音楽を一括りにしたアルバム。RockとHip Hop、PUNKとSKAなど様々なジャンルを意欲的に取り入れたからこそ、日本のロックシーンに大きな話題を呼んだ作品となったのでしょう。

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